『街場の現代思想』読書記録

 『敬』 という漢字の原義は『身体をよじる』という意味だ。
人間がどういう場合に身体をよじるのかを想像してほしい。
足が地面に固着しているときに、何か『危ないもの』が接近してくる
と、人間は身体をよじる。死球をぎりぎりで避けるばったーの姿を
想像すれば分かる。『敬する』とは本質的にそういうことだ。
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 『敬する』というのは、別に『自分よりも力のあるもの』に
『何か良いもの』を贈ることではない。自分が傷つかないために
『身をよじらせて』攻撃を避けることだ。
そのためには、自分より力のある相手とは決して、直接向き
合わないことが必要だ。

してはいけないことは、そういう相手に『素』で立ち向かう
ことである。自分の『本音』や『素顔』をさらすことは自己防衛上
最低の選択である。

『街場の現代思想』 内田樹 著

『傷つきやすい若者』は、自己防衛の手段を知らないのかもしれない。
人と出会って、すぐに『素』を出すし、ほとんど相手の素状も知らぬまま、
すぐに距離を縮めようとする。

昔よりも、子どもを対象としたビジネスが増えて、やさしくサービス
してくれる大人達に、子どもは勘違いし、慣れすぎたんじゃないだろうか。

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