『日本文化のゆくえ』読書記録

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日本文化のゆくえ 河合隼雄著 岩波書店

3.学校のゆくえ より
型を重視する教育は、教師にとっては楽な方法である。教師は既に型を身につけ、それを知っている者であり、生徒はそれを身につけていない者として教師と明確に区別される。そして、生徒が型を自分のものにしようと努力する間、教師は生徒の型にはまってないところを指摘し、「努力が足りない」と叱責すればよい。教師はあまり考える必要も努力することもないし、その立場は安定している。これが少し行きすぎると、先輩による後輩の「いじめ」へと変化してくる。

8.夢見る世界より
ところで、「型」についてであるが、前述したような型に対する疑問を川瀬さんにぶつけてみると、川瀬さんは、もともと「型」というのは、たとえて言えば骨組だけについて述べているのであり、肉づけは各個人にまかされている。そこには各人の創造性が発揮されるものである。ところが、現在の日本で型と呼んでいるのは、誰か名人が行った肉付きのものまでも含めて「型」と言うので、それを学ぶ人は、それに近づこうと努力するだけで、それを超える新しいことが生み出せない、と言うのである。

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