綺麗な女性に話しかけた後に自分の鼻毛が出ていたことに気づいた時に思うこと。

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年甲斐も無くたまに下心を出して素敵な女性に声をかけてみる。しかし後から鏡を見るとヒョッコリと鼻毛が顔を出してしまっていた。
少し気取って澄ました顔で話しかけているのだが、鼻毛が出ていてはどうにも格好がつかない。

鼻毛の他のバリエーションとして、ズボンのチャックが開いていたり、シャツがズボンからはみ出していたり、そもそも女性の名前を間違えたりするケースもある。
   

「加藤さん、〇〇でご一緒した時はありがとうございました。」
「…いえ、佐々木ですが…」
会話終了。
   

きっと自分にはそういうのは向いていないのだ
誰かに呪われているのかもしれない。
いや、呪ってくれるほど自分のことを思ってくださっているのであれば、まことに恐縮で感慨深くとても有り難くその感謝の意は言葉に表しがたいです。
   
   
   

ずいぶんかしこまってしまった。
結婚してからは、ほとんど服を自分で選ばなくなった。
一緒に買い物に出かけて「この服どうかな?」とたずねると、「う〜ん、それも良いかもしれないけど、こっちの方が似合うと思うから試着してみて。」と優しい軌道修正を繰り返されてきた。
サイズを把握されてからは「これ買ってみたから着てみてね。」何てことも少なくない。

自分には自身に合う服を選ぶセンスが欠けていることにようやく気づけてきた。
向いていないのだ。

そもそもが妻に気に入られたくて色々とお洒落を試みていたわけで、その人がこの服が良いと勧めてくれるのであればそれを着るのが一番効率が良い。

呪いが解けたら、全身ユニクロ中心でアウターはアウトドアメーカーのゴアテックスものかダウン。歩きやすいニューバランスのスニーカーを履いて、暇があればMacBookのキーボードを叩いているだろう。

きっと中途半端なスティーブ・ジョブズみたいになる気がする。
スティーブ・ジョブズはそんなに女性にモテなそうだし、中途半端な和製スティーブ・ジョブズはもっとモテないだろう。

あぁ呪いよ、どうか解けないでください。